ページビューの合計

2012年12月8日土曜日

DAVID LYNCH展〜暴力と静寂に棲むカオス

先日、ラフォーレミュージアム原宿で開催された
DAVID LYNCH展〜暴力と静寂に潜むカオスを見てきました。



昨年、一昨年だったか、大阪心斎橋のsixでリンチの短編集の上映があり、
それも良かったのですが、今回は作品数も多くて見応えがありました。

上映作品一覧

相変わらず、自分出演の作品ばかりで。(苦笑)
あの「変に通る声の訛った英語」で延々やり取りする作品とか。
まあ面白かったけど。

でもなんで天才監督って自分で出たがるんだろう?
カラックスも自分作品で出てくるし、
北野武もそうだよね。

やはり「自分大好き俺最高!」って人じゃないと、
映画監督なんて、ナルシズムの表現みたいなものだから、
良い作品が作れないんだろうか?

しかもリンチ先生は音楽デビューまでしちゃってるので、
当然「俺の歌だから、俺出演PV」なのである。

でもこの曲というか、PVやっぱりめちゃくちゃカッコ良いですね。
ツインピークスで、ローラがロネットとキメキメで酒とドラックと男に酔ってる時の
あのシーンを彷彿とさせる、まさに「VIOLENCE&SILENCE」な作品。
ホントカッコ良い。

Crazy Clown Time



一貫して「VIOLENCEとSILENCE」を描くのは北野武に通じるものがあるのかも。
二人とも出たがりだし。

でもそのVIOLENCEは、決して不快なVIOLENCEじゃないというか。
タケシが以前言っていたのは
「中途半端な暴力を描くから、見ている人が真似をする。
本気で表現すればホントに怖いものだとわかるから、俺は本気で暴力を描く」
と言っていた記憶があるけれど、確かにその通りなんだと思う。

そして上映作品には、あのRabbitsも。



インランドエンパイアで使われる、あの妙に怖いウサギの映像ですね。

これは声優が、マルホランドドライブの主役二人という、ホントに超豪華映像。

インランドエンパイア以降、しばらく長編作品から遠ざかっているけれど、
リンチ作品なら。。っていう俳優も多いと思うので
是非傑作をまたお願いしたいところ。

最近、またTwin PeaksのDVDひっぱり出して、毎日のように見ているので、
Twin Peaksのロケ地に行きたい気分になっています。
最近はGoogleのストリートビューで、まさに、ロケ地だったところを見れるので、
それだけでもかなり気分あがるんだけれどもね。
やっぱりNorth BendやSnoqualmieに行ってみたいもの。

ちなみにダブルRダイナーだったところの場所がこれ
http://goo.gl/maps/WNXWw
まんまですよね。

Twin Peaksもあの作品に出てきた25年後になっているのだけれど、
続編とかやっぱりやってくれないものかな。


2012年11月19日月曜日

伊勢神宮

昨日、日帰りで伊勢神宮まで行って参りました。
土日は混むので避けたかったのですが、思うところがあって、朝イチで都内をでて、9時半頃に現地に。
近鉄特急があるから、まだ便利になったのかなとは思うけれど、
やっぱり都内からは結構遠いですよね。

神社詣ではどこの神社も、「午前中のお参り」が基本かなと思っているので、
この時間に到着して外宮内宮をまわるのはちょうどいいのかも。

なので、個人的には、深夜からの初詣とか「いやいや、神様寝てるでしょ?」
と思ったりしてるので、
私は深夜からの初詣はいかないんですよね。

いわゆる「太陽が出てから沈むまで」の時間が神社をお参りする時間で、
神様は午前中だけしか起きてないので、午前中にお参りする。という感じで、
神社参拝をしています。

やむを得ず午後に成ってしまった場合は、気を入れてお参りするというより、
のんびりその空気を楽しむようにしていますが、基本は午前中なんですよね。
ご祈祷とかはもちろん午前中。そもそもご祈祷は16時以降は受け付けない。っていう神社も多いのではないでしょうか?



まあ、そんなこんなで・・・初めてではなかったので、伊勢市で降りて、
歩いて(約5分程度)で外宮へ。








外宮はそんなに広くなくて、すごくオープンな明るい雰囲気がしますよね。
最近では、入り口の左側に休憩どころの「やすらぎ館」なるものが出来ていて、
まるでタイムスリップしたような光景を眺めながら、
ちょっと休むことができます。

これがやすらぎ館からの眺め



これは、三ツ石と言われる、パワースポットのような場所だそうです。
このあたりに手をかざすと暖かく感じるとか。




どこの場所にも言えると思うんですけど、
ただ、なんか「みんな撮ってるし、パワースポットらしいよー」てな感じで
大騒ぎしたり、むやみに色々触ったりしてもご利益はなさそう。

やっぱりこういう場所には真摯に向き合わないといけないですよね。

これは鳥居脇の木々のこもれ陽をとったもの。なかなかに綺麗。





伊勢神宮は、外宮をお参りしてから、内宮に行くのが正しい順番ということですが、
内宮の手前にある、猿田彦神社をお参りして内宮に向かいます。

みなさん、そのまま外宮から内宮に直行してしまう人が多いんですけど、
猿田彦神社は、内宮まで歩いてすぐなので、是非おすすめです。





とはいっても、地元の小さい神社って感じで、和めます。
昨日はちょうど七五三のお参りで混んでいましたね。

内宮に着いた時間がちょうど11時前。

めっちゃ混んでいました。

この写真でちょっと手が見切れて写ってる人がいると思うんですが、


ラテン系の外国人のメンズで、もうサンタクルス級のイケメンだったんですよ!
思わず「うわーーー何この人カッコいい!」と。

一人でバックパックを背負って来てたんですけど、
旅行なのか?日本に住んでる人なのか!?
はたまた、志摩スペイン村で働いている人なのか?

いやー思わず、逆ナンしようかと思いましたよ!

私が藤原紀香みたいなバディなら、ちょっとチャレンジしましたね。

そんな外国人にも人気の伊勢神宮。





ほんとに警備員が誘導整理しないとダメなほど、参拝も混んでいましたね。

神社の本殿とかを真正面からパシャパシャ撮ったりする多いと思うんですけれど、
そもそもこういう大きい神社自体、まず、
すごいエラい人に会いに行くという感覚でいくべしで、前何かの神社本で読んだら
「地元の神社が、取引先の担当者だとしたら、
その地域のちょっと大きい神社が課長、そして部長とかがあって、
お伊勢さんは社長みたいなもの。」

だから、「いきなり会ったこともないような社長のとこに行って、
あれを叶えてくれ、これを叶えてくれ。」ってのはムシが良すぎるでしょ?

と。
そういう感じなんですよね。伊勢神宮は。






うちの母がまだ子供の頃は、お伊勢さんに行くという人が地元でいたら、みんなからお金を預かってお札を買って来て、しかもお伊勢さんから戻ったら
玄関からではなく、「座敷から家の中に入れ」と言われたそうです。
(要するに、伊勢の神様の気にふれて、神様を連れてかえってきてるから、
神様は、玄関などを通さずに、お座敷から上がって頂くように迎えるという)

そのくらい、やっぱり敷居の高いところで、車椅子のご年配のご夫婦は、やはり正装して来られてました。

でも車椅子なので、階段などあがることができず、
その手前でお参りする姿を見て、心を打つものが・・・。

真摯に日々生活しないといけませんね。





そんなこんなで、お昼前にお参りをすませ、おかげ横丁で伊勢うどんを食べて、
帰ってきたんですが・・・

伊勢に行っていつも思うのが、伊勢神宮(内宮)まわりのお店はすごく今風で洒落た店も多くできているのに、一歩離れると、何もない。

宇治山田の駅前にも何もなく、電車を待っている間、お茶を飲むところもない。
ドトール的なモノがあればいいのに。

今、駅構内にショップなどを作成して今後できるのかもしれないけれど、
伊勢市駅の方なんか何もなくて、本当に不便。

観光協会とか、もうちょっと力入れたらいいのにと思う。
そもそも良いホテルが無い。

伊勢市の駅の方に1軒ビジネスホテルがあるけれど、
そこ以外はホントに無くて、正直、女の人や、年配の人が気楽に
のんびり泊まったり、食事したり休憩できるような場所を作って欲しい。

鳥羽や志摩の観光協会の方との兼ね合いもあるのかもしれないけれど、
お参り終えてから、鳥羽にいくだけでホントに大変だし、
そもそも一人泊まりできる所も少ないんだよね。
(なので一人の時は神宮会館がおススメ)

あと、外宮は伊勢市で降りていくけれど、
大抵の人が、帰りは宇治山田に戻ってくる。
そうなると、泊まりの場合、荷物をどこに預けるか?
とかホントに色々めんどくさい。

それらを話していたオバちゃんグループが2組いた。絶対不便だよね。

たとえば、伊勢市と宇治山田駅に、
「観光協会とカフェと、荷物預かりができる場所」を合体させて、
お洒落な休憩所を作って、伊勢市で預かった荷物を、宇治山田に運ぶとか、
そういうシステムがなんでできないんだろか?

バスの周遊券とかももうちょっとお得なものを作ったり、
そもそもお伊勢参り用のバスと、地元の人が乗る用のバスとわけたらいいんだよね。

いやー、まあせめて、宇治山田の駅に、
広くて落ち着けるコーヒー飲めるカフェくらい作ろうよ・・・

と、特急待ちをしながら、日帰りで戻って来た日曜日でした



*この親子が可愛かった。お子さんが、紅葉をいれてご両親を撮ろうとしてるのだけれど、
近すぎてなかなか紅葉が入らないみたいで、お父さんに仕切りに突っ込みを受けていた。

伊勢神宮は結構ご家族連れも多くて、和みます。








2012年10月23日火曜日

運命の女

前出のインファナル・アフェアの続きというか、
3部作の中で、最も深い話になっている、過去を描いた「無間序曲」について
もうちょい書きたいなとおもったので・・・
(ネタバレ有り)


この作品は、アンディ・ラウもトニー・レオンも出ておらず、
この二人が若い時の話で。

その若かりし時のアンディラウの役を、海老蔵も真っ青の
アジアの若手ではNO1お騒がせプレイボーイ!?の
エディソン・チャン。
いやーめちゃくちゃカッコ良いです。

そのエディを翻弄させる「運命の女=ファムファタール」がマリー姐さん。
そしてそのマリー姐さんをカリーナラウが演じている。
ややこしいけど、トニー・レオンの実生活でのパートナー。

そして、若かりしトニー・レオンの役を、台湾の「あすなろ白書リメイク」で掛居くん役を演じた、これまたイケメンのショーン・ユーが演じてて、
この若手イケメンの二人がまた良い!

1では描かれなかった、一途な思いの恋愛感情とか、
サムがあそこまでのし上がったギリギリの賢い駆け引きの方法とか、
ウォン警視の苦悩が丁寧に描かれていて、
ファミリーとは何か?とか、
誰をどこまで信用するか、どこを裏切るか、自分の人生の勝負どころはどこか?
そういう駆け引きとかが、ホントに深い。深い、深い・・・
インファナル・アフェアはこの「無間序曲」を見ないと話にならんくらい、
全てがすごい。


エディの「マリー」という女性への永遠の憧れみたいなものが、
これまた上手く描かれていて、
この「マリー」なる運命の女の存在は、
このインファナル・アフェア3作通して、
最初から最後まで一貫してるものだから、
あのリメイクも、それを描いて欲しかったなと思う。

しかし、この無限序曲の超イケメンエディを見ると、
日本でリメイクしたキャストの香川照之はやっぱミスキャストだろー。
っておもってしまうんだよね。

1と3はストーリーの面白さとかがメインだと思うんだけれど、
2だけはちょっと作りが違う。

ホントに脚本が秀逸で、映像も美しい。
香港ノワールの真骨頂ともいえるような映像と、
些細な所作みたいなものが、物語のキモになってる。
(屋台で杯をあげる場面とか、ピストルを差し出す場面とか。
単純だけれど、その動きが意味があって、本当に圧巻)

そしてこれは、3作通していえるけれど、
「宗教観」っていうものをすごく上手く使ってる。
1の冒頭では萬佛寺で、「君達の前途を祝して」とここで祈願をしており、
3では、香港では有名な天壇大仏に北京の売人を招待して、
「ここは香港一風水の良い場所」「位牌を買うのに最適」と

「宗教心」というものを、香港人は重視しているんだ。
ということを、すごく顕著に表しているのかもしれない。
日本でもヤクザ映画では必ず「組」事務所の中に、神棚がまつられているけれど、
ここまであからさまに「神」に願う。という部分はなかなか表現しないけれど、
ここまでやって良いと思うんだけどね。


そして、日本ではヤクザ映画の「女」はどうしても
「極道の某・・」的な感じの登場方法だけれど、
そこもこの話は若干違ってくる。

物語の最初も最後も中締めも、
全て、運命の女「マリー」絡みで終わるこの映画は、
決して香港マフィアを描いた男くさい映画ではなく、
多分、運命の女に翻弄された、一人の男性の地獄を描いた作品だから、
なんとなくロマンチックさも残しつつ、広く支持されたんだんだろうな。


2012年10月21日日曜日

ロードムービーを量産願

申し訳ないんだけれど私は「アメリカ」があまり好きじゃない。
米兵の、最近だけじゃないあの酷いニュースなんか聞いてても、
もうイヤで嫌で。マックにもいかねーぞ!
くらいの勢いで数日過ごしていたほど。

まず差別国家じゃないか?別に黒人が大統領になろうがなんだろうが
どーでも良いんじゃないの?

っていう私も嫌アメリカという差別だね。
すいません。もちろん一般の人々への差別はありません。

ただ、そもそもアメリカ文化やアメリカの音楽、ファッション、諸々、
全く興味なく、学生時代も、ファッションや音楽はUK派だったので、
今だにNYに行きたいと思ったことがない。
そもそもサッカーがメジャースポーツではない時点でダメだな。

あと食べ物がマズイ国はちょっと厳しい。

ハワイにも一生行かないだろうとすら思っていた。
(その後ハワイには4回くらい行ったかな)

まあAppleだけは別。PCは完全にマカーなので。

そして私のアメリカ嫌いを決定づけたのが、以前勤務していた会社で行くはめになった
アメリカ旅行。
旅行と言うより、展示会視察であって、勤務先が某キャラクターの
ライセンシーだったので、
ライセンシーから1〜2人参加で、30人くらいのその某キャラクター関連の
研修旅行だった。

私はその会社には居たものの、その某キャラクター関連の担当ではなかったので、
「え?なんでアタシが?」的な感はいなめず、
しかしまあ、タダでアメリカにいけるなら行くかな。という
少々ワクワクしたのがもう間違い。

当時はちょうど、スパイク・リー映画とか好きだったので、
少しばかり「本土ならちょっと面白いかも」と思っていったのだけど、これがまた・・・
なんかもう何を食べてもマズイし、体調は悪くなるし、ホントに酷かった。


しまいにゃ、帰りのロスの空港のエスカレーターに乗ってたら、なんか、
お尻を「ぺたっ」と触る感触があったので、
「なんだ?」と思って振り返ると
5歳くらいの中東系の子供が、私のお尻をぴとっと触ってるじゃないの?
唖然としてたら、
そのツアーで同行して仲良くなった、
関西の会社の社長の息子が
「お前、おねーさんにナニしとんねん!」
と、新喜劇ばりに、頭をすこーんと軽く叩いたものの、
子供は別にぽかーんとしてるだけで、
子供の横にいた父親も、「我々が何か?」的な表情。

本当にシュールすぎる酷い旅で、まあビックリした訳だ。

ということで、その旅行があまりに酷く、アメリカ本土がトラウマになってしまって、
その後10年以上、アメリカから遠ざかることに・・・。

まあ、その後は前出のサンフランシスコ2泊4日旅行や、セドナ
アメリカのイメージをだいぶ取り戻したのだけど・・・

そんなこんなで、海外に行く時に
飛行機の中で映画を見ることも多いと思うんですが、
(いきなり話が変わる。ここから本題。)

映画は好きなので、色々見るんですけど、
個人的な好みの単館系映画は当然やって無い訳で、

「世界中が大洪水になってるのに、
アメリカ人の数人だけが何故か生き残ってるCG満載の映画」

も見たく無いし、
最悪だったのは、「シャッターアイランド」と「誰も守ってくれない」で、
シャッターアイランドは、確かワイハに行く時の機内で見て、
「もうあの最悪な終わり方と、最初からどんより気持ち悪い様子」
に、ハワイに着いた時の開放感もなく、
「誰も守ってくれない」はフィジー行く時の機内で、
「とてもフィジーでバカンスを楽しむ気になれないほど、
暗い気持ちになった」ということもあって、
絶対的におバカ映画をチョイスするようになった。

「ハングオーバー」「デューデート」うーん。
ほぼ内容は一緒な、超くだらないコメディ映画。
いやー、こういうのが飛行機で見るのに良いんだよ。

しかし、その時気づいたんだけど、アメリカって、ロードムービー的な映画は
シリアスなものも、コメディも本当に秀逸なものを作ると思う。




「世界中が大洪水になってるのに、
アメリカ人の数人だけが何故か生き残ってるCG満載の映画」
とか、
「そんなにじゃかじゃかビル壊してて、それ大問題でしょ?なのに、
余り関係なくヒーローと悪役がCG満載で対決する映画」とかよりも、
くだらないロードムービーの方がよほど面白い。
予算もこっちのが格安でしょ。なんで3Dとか、
大洪水とかそんなのばっかり作るの?

ロードムービーって、車で国内を移動するのに、
何日もかかるアメリカならではの映画ジャンルじゃないかと思える。
日本やアジア圏、欧州でも国をまたいじゃうから、
ちょっと違ったものになるよね。

アメリカはもう無駄なCG映画とか作るのやめて、
NYや都会で繰り広げられる、
私が苦手なジャンルの「大人女子力満載」なものか、
色々な都市とタイアップして、
その都市を巡るような、
ロードムービーばかり作ったらいいんじゃないの?って思うよ。

マイブルーベリーナイツも、軽く見れて、ジュード・ロウもカッコいいから好き。
あと、この映画の、ナタリー・ポートマンがヤバいくらい綺麗。
ちょっと、びっくりするね。
この映画の中のナタリーが付けてるターコイズのアクセが可愛くて、
ちょっと真似しようと思ったけど、元があまりに違うので断念。

せいぜい、ノラの曲を車で聞きながら、なんとなく都会のまったりした雰囲気に
浸るくらいしかできないけど。


ということで、アメリカはロードムービーを集中して作ってください。
そして、私のようなアメリカに偏見をもってる人を、
「結構良いかも?」「行ってみよかな?」って気にさせてください。

で、来年は再来年には、ツインピークスのロケ地巡りに行きたいと思ってます。


2012年10月16日火曜日

運命は人を変える?



先日こんな芸能ニュースが出ていました。
そして、昨日放送がありましたね。


正直見た感想としては、
「思ってたより良かった。忠実にリメイクしてて、
完全に原作を無視した上、マドンナ役が貧相だったディパーテッドよりは良い。」

実際私もこの作品を見た時に、日本でリメイクするなら誰が良いかな?と思ったほど。

しかし、2つミスキャスト?が。

香川照之がアンディ・ラウのやってた役を!?
(別に香川照之が悪い訳じゃないけれど、ちょっとイメージが違う)
しかも、気のせいか「目張りはいってる?」っていう感じな上、
なんか肌が焼けてて、「え?エリート警官の役にはちょっと」感が否めず・・・

さーらーに、ウォン警視役が角野卓造さん!?
オリジナルのイメージだと、石橋凌とか。もうちょっとシブいイメージなんですわ。

「角野卓造じゃねえよ!」
って、もう香川照之&角野卓造ときたら、
正しい日本人としては、あのおなじみの曲が頭の中を
「ちゃらららららら〜〜らら〜〜〜ん」と流れるじゃないですか?
もう、いつ、えなりとかピン子が出てくるのかと、
いやー、すり込みイメージって恐ろしいですよね・・・。

そしてチビノリダーが「ラーメン屋」を連発するので、
もうここは幸楽か!?っていう錯覚。

さらに、西島さんとチビノリダーが一緒に住んでいる設定の
港沿いのビルの上にあるほったて小屋にいたっては。
「美味しんぼの山岡史郎宅?」という、
ちょっとちょっとー。そんな物件どこで扱ってるの!?という、
憧れの「ビルの上のほったて小屋部屋」ではありませんか?

うーむ。オリジナルの大ファンとしては、
突っ込みどころは少々あったものの、
全体としては「忠実にリメイクしてて思ったより良かった」
な訳です。

小日向さんも、「一見超いい人そうなのに、実は超悪」っていう役に
ぴったりだったし。(オリジナルのイメージだと、本当は鶴瓶さんとかが良いのかも。)
チビノリダーも、オリジナルのキョンの役(ちょっとオバカだけど良い奴)は
かなりピッタリ。

そーしーーて。
西島秀俊さんが、めちゃくちゃカッコよかった。
いやーーー。もう昨日は
「彼に抱かれたい」
「あの腕で抱いて」
「和久井映見だと?お呼びじゃないね。」
と思いながら見ていた女性陣が続出だったはず。

ネット上でも「上腕二頭筋がヤバい」「身体が素晴らしい」と
もう男性も萌え萌えな訳です。
あれならオリジナルのトニー・レオンに負けていません。

まあ難をいえば、ちょっとマドンナ役である和久井映見との距離感が
いきなり近すぎたかなー。
オリジナルは、もうちょっと距離感を持ちつつ、あんなすぐ飯食おうとか、
部屋上がったりとか、結婚とか言い出さない。シャンパンとか持ってこない。
もうちょっと距離を保って曖昧な関係になってる方が、
話に深みも増したと思うんだよね。

オリジナルだと、あの役は、日本でもおなじみの「ケリー・チャン」が演じていて、
緊迫した話の中、見ている方も唯一の癒しどころだったはず。
あの話の中では、ノー天気で明るい役どころ。
でもそれが、癒しになるという設定だったから、ちょっと和久井映見では、
「何故あんな風にいきなりアプローチ?」
っていう意味が良くわからない・・・

まあ、そんなことを言い出したら、マリー(オリジナルでは運命の女である)
の存在も無いとか・・キリが無いんだけれど。


で、そもそもこのオリジナルのインファナル・アフェア。
ホントに良いんです。
3部作のDVDを所持していますが、どれもホントに最高なんですよ。

本編ともいえる1と(これが今回2回に分けてリメイクされている)


主人公二人の若い時を描いた「無間序曲」


そして本編のその後を描いた「終極無間」


そもそも、アンディ・ラウとトニー・レオンが競演してる時点で、
超豪華!!
ハードボイルドジャンル分けされることが多いですが、
この作品は、運命の女に翻弄される男の話でもあって、
完全にラブストーリー。

何を信じて何を裏切るか?そして、最後まで翻弄される運命の女「マリー」
で締めくくられてて、
ホントに深い話になってる。

ハリウッドでも「ディパーテッド」という作品として、
デカプリオ、マットデイモン、ジャック・ニコルソンという超豪華メンバーで
リメイクされていたけれど、
インファナルアフェアが100の出来だとしたら、
ディパーテッドは20くらい。

そのくらい違う。本作が良すぎるって感じ。
しかもこのリメイク、マーク・ウォールバーグまで出てて、ホントに超豪華メンバーなのに、主人公二人の間で心揺れる、女性ヒロインがいやー貧相で微妙。



なんで、このヒロインにスカヨハとか、アン・ハサウェイとかそういうのを使わなかったんだろう?なんでここをケチったのかホントに謎。

ハリウッドリメイクは内容も、本作の1〜3までをくっつけて一緒にしちゃった感じ。
終わりも「えーーーー!?」っていう・・。

本作インファナルアフェアは、アジアのちょっと湿った怪しいいかがわしい感じと、
香港ならではの超都会な雰囲気があいまっていい。
うん、これはやっぱりアジアが舞台だからこそ、
それの良さが出てるんだと思う。

本当にオリジナルは、素晴らしい作品で、映像も美しい。
あの冒頭と最後のスピーカー屋のシーンとか、ホントに良い。

でも、この3作の中でも一番いいのは、
肝心のアンディとトニー・レオンが出ていない、「無間序曲」
これはホントにこれだけでも素晴らしい作品。
フランス映画とか好きな人は好きなんじゃないかな?


フィルムノワールっぽい美しい映像と、ディープでエグい話。
エディソン・チャンとショーン・ユーがめちゃくちゃ良いんだわ。

この「無間序曲」でわかったのは、この映画はマフィアの世界を描いているけれど、
なんだか品があるんだよね。

だからこの作品が美しいんだと思う。

「運命は人を変えるけど、人は運命を変えられない」
っていう台詞があるけれど、本当にそうだなと思う。


この間、マツコがテレビで言ってた
「自分は人生のステージの中で、
その時たまたま与えられたポジションで、
自分のすべきことを一生懸命まっとうするだけ。」といっていたけれど、
その流れに身を任せられなかった人達は、本当に大変。

っていうのが「インファナル・アフェア」
昨日のリメイク見て面白いと思った方は、

ホントに原作の3部作もすごい作品なのでおすすめです。

2012年10月1日月曜日

理由なんて愛ひとつで?

「そういえば、もう東南アジアに足を運んでなくて、随分経つ。
最後に行ったのが2004年のシンガポール
前出の、ドイツW杯予選のシンガポールでの一次予選の時である。

その前は何度も足を運んだのにあれ以来いっていない。いやそもそも、
実は当初は「東南アジア」にだけは絶対行くまい。
とすら思っていた。

どうも不衛生なイメージが頭の中に先行していて、
どんなに人に進められても
行きたいと思わなかった私が、重い腰を上げたのが、
アトランタ五輪の最終予選のマレーシアだった。

初めて降り立った、クアラルンプールは、
何とも言えない、独特の湿気と熱気。
そして東南アジア独特の匂い・・とでも言うのだろうか?
不思議と嫌な感じは受けなかったのが第一印象。

そのホテルは、選手も別棟に宿泊していたため、
たまにホテルの裏庭でも練習などをやっていたのだけれど、
その時知り合ったのが、後に、一緒に色々な旅行にジョインして行くことになる
友人夫婦だった。

新婚旅行にでもここに来て、たまたま選手いたから見てるのかと思いきや、
なんとドーハの悲劇の直前に合宿をはった、スペインのカディスにまで
その合宿を見にいったのだというほどのサッカーフリーク。
すぐに意気投合したのは言うまでもなく。

その時、その友人夫婦と知り合って、翌年のジョホールバル(岡野Vゴール)
そしてW杯フランスもクアラルンプールのトランジットで、その友人達と
行くことになったという感じに。

それ以来東南アジアは大好きになったものの、
2004年以来出向いてないことに気づいてしまった。

来年はそれこそシンガポールに行きたいものの、
行った事のない、ベトナムや、あの思い出のクアラルンプールも良いね。


それと、この映画の舞台になっているチェンマイにも行ってみたい。
映画「プール」

この舞台になっているホテルは、実際に宿泊できるもので、
この映画のような、ゆったりとした時間を過ごしてみたいと思ったりする。

加瀬亮好きな私としては、この映画の加瀬亮が一番好きかもしれない。
すごくナチュラルで、ホントに素敵。

加瀬亮みたいな人とここに行きたい!!とすら思ってしまう。

あのプールサイドや、ほのぼのした市場や、
ホントにオープンのオープンキッチン




あの映画で繰り広げられる東南アジアは、雑多な熱気と混沌としたものではなくて
東南アジアの、すごく綺麗なものだけ拾い集めて、ちりばめたような
感じなのだけど、
旅行で訪れるにはそれもまた良いのかもしれないね。

ああいう映画、好きじゃない人もいるだろうし、
どう考えても現実離れしているのだけれど。

奔放な小林聡美の役どころが、
もしかしたら、ナチュラルな生き方なのかなとふと思ったりする。

「理由なんて、愛ひとつで十分」

なのだけど、
なかなかそうも行かないのが、人の人生なんだと思うけど。


2012年9月30日日曜日

悔いの無い生き方

再発された、フェイバリット映画の「バベットの晩餐会」
先日DVDを購入しましたが、いやぁ・・・
20年以上前に見た時も思ったけど、ホントに
言葉にできないほどの素晴らしい作品。

このアマゾンのレビューでもあるように、本当に見終わった後、
立ち上がれないほどの感動なのである。



当時、すでに20年以上前、まだ日本ではヴーヴクリコすら、
あまり知られていない頃だったはず。
そんな昔に映画館で見て、
あまりの素晴らしさに脳裏に焼き付き、忘れられない映画に。

DVDも、フレンチのシェフが買っていると噂で、
中古で6万とかで出回るほどの超高額であったのに、
再販されず、ようやく・・・。

しかし、あらためてこの映画を鑑賞すると、
本当に至高のグルメ映画というだけではなく、
上質な恋愛映画でも有った訳で、
その深さや意味が、20年前の、まだまだ子供だった自分には、
やはりまだ理解できなかったけれど、
今となっては、見終わって号泣してしまうほどの、「愛の成就の形」に
打ちのめされてしまうことになるとは・・・

おそらく、実生活で、普通に恋愛を成就させて、
家庭を持ち、そこそこ仕事でもまあなんとか成功して、
「自分の人生も、まあ悪く無いなぁ・・・」って思ってる人は、
こんな愛の成就の形は
「バッカじゃねえの?、リアルに愛を形にして得てこそじゃんか。」
と思うのかもしれないし、
「某巨大ダディ」などという、本能のままに、結婚してたくさん子供作って、
離婚して再婚して・・・っていう話が大好きな
現代の日本人には、もはや、この映画の中の話など、
「竹を切ったら女の子が出て来た」くらいのナンセンス度なのかもしれない。

むしろ、そういう人達の方がリアルな現実は幸せなのかと思うけれど、
この話の崇高さがわからない可哀想な人でもあるなと思ったりする訳で。

そして、芸術に関してのくだりも、心を打たれる。
自分もモノを作る仕事をしているので、
「貧しい芸術家は居ません」という最後のくだりもすごく良かった。

声楽家だったり、料理人であったり、デザイナーや絵描き。。

そういう、世の中では、さもすると「無駄」と思われるものは、
時として、人の心を揺さぶってそれで金銭を得るのだけれど、
まず、「音楽には全く興味が無い」
「芸術とか意味がわからない」
「デザインなんかしてなくて良いから実用的なものを」
「普通に美味ければ料理にはこだわらない」
と思っている人は、
この映画は見なくていいのだと思う。

とにかく映像自体も美しい。
いや、映像というより、その構成の仕方が絶妙なんです。

映像はホントに殺風景な北欧の田舎の漁村。
白黒?と思うほど、木々の緑も出てこなければ、
北欧にはありがちな、カラフルな家の壁も屋根の色も、
洋服の色に至っても、モノトーンなのである。

そうやって、わざと無駄な色目を排除し、
後半の豪華な料理の色や艶や質感を際立たせているのだという。
まさにシャンパーニュの微妙な色合いや泡立ちまで手に取るようにわかる。

登場人物もそうだ。ほとんどが老人。
しかし、後半給仕をする、まだ子供のような男の子だけが、
ブロンドヘアーで美しい白い肌をしていて、
その淡々とした給仕っぷりがまた愛らしくもある。

この物語は登場人物の感情は抑えめで、悲しい場面でも、嬉しい場面でも、
ただ淡々としている。
それがまた、その人物達の過去や秘めた熱い思いを際立たせているのだと思う。



人生には、必ず帰路に立たされ、どっちの道に行くか?

の選択を迫られる時があって、
そして、自分の進んだ道が正しかったかどうか?を確認する時にぶちあたった時、
もし自分の選んだ道にその時後悔したとしても、
その間違いを認めても良いんじゃないか?。
ということをこの物語は伝えているんだと思う。

敬愛する甲本ヒロト氏の歌の歌詞に

「悔いのない生き方は、後悔の繰り返し」

というくだりがあるのだけれど、
まさにこの映画の言いたいことはそこなんだと思う。

この映画は、前出の、「自分の人生にそこそこ満足していて、後悔は無い」という人には
おそらく心を打たないと思うから、おすすめしないけれど、
ちょっとでも見てみようかなと思った方には、
ヴーヴクリコとは言わなくても、
好きなシャンパンかカヴァ、もしくは赤ワインと、サバラン。
上質なチーズなんかを、
キッチンに用意して置いてから、見るのが良いと思う。


決して食しながら見てはダメ。

でないと、見終わった後、立ち上がれないほどの感動を、
立ち上がらせる理由が無くなってしまうからね。



2012年9月24日月曜日

お一人様に厳しい国


昨日から今日にかけて、千葉の館山の方に1泊してきました。

先月は、千葉の銚子に1泊。






先月は、こーんな感じの、なんだか新しくできたとか言う、
某高級風なホテル?に1泊してきたのだけど、
うううううんん、






いっけん良さそうでしょう?
お風呂とか、よさそうでしょう??





でもね、サービスがなんかイマイチすぎるというか・・・

まあ、2万程度ならなんも言わないんだけど、
4万取ってこれ?みたいなサービス。

「お一人様ですから」と、

「一人なら高くて当たり前でしょ。」的な雰囲気ぷんぷん。


もうこれは速攻友人にもメール送ったのだけど、

朝ご飯の時に(そもそもビュッフェじゃない時点で微妙)
「冷たいお飲物お持ちしますが、ウーロン茶、緑茶、牛乳、オレンジジュース、何が良いですか?」ときかれたので、

「じゃ、オレンジジュース。」

と言って出て来たのが、昨今ビジホでも見ない、果汁2%とか以下の
オレンジ色のジュース。

もう、ひっくり返りそうになった。
偽オレンジジュースの宿。二度といかないわ。


気を取り直して。っていうか、今月は館山の手前の某所に。

でもって一人で泊まれる良いホテルってなかなかないのですよ。

お一人様設定が無いのよ。日本は。

んで、見つけた「コンドミニアム」的な宿。
お一人様でも気兼ねない感じ。

おお、良いじゃんか!?と思ったのだけど、オフィシャルHPでぐぐっても
お部屋の写真が曖昧な感じ。

でもまあ良いか。と思って土砂降りの中、アクアラインをつっぱしり、
館山道を延々と・・・。

んーん。
まあ、想像通りというか・・・・

海は真ん前。そしてこの辺りではまず無い10階以上の建物なので、
オーシャンビューで眺めは良いんだけど・・・

部屋が、なんか、生活感バッチリ。。
蛍光灯がこうこうと・・・

多分みんなそうだと思うんですけど、旅行にいったら、せめて自宅より
生活感の無い空間を味わいたい。

なのに、自宅の何倍ものこの生活感。

落ち着かない・・・落ち着かないのよ。
すごく良い感じのオーシャンビューなのに、なんか無理。



ここのコンドミニアム、大浴場も一応温泉でオーシャンビュー。
朝ご飯もなかなか良いのに、
部屋だけがホントに残念。もったいない。
晴れてるとこんな感じで富士山まで見えるのに。




一人なら、オッサン臭のする、
せまーいビジホに泊まれば良いじゃんっていう発想なのかな?

特に嫌なのが、地方の温泉地とかの旅館。
一人ではまず泊まれない。
一人設定あっても、部屋が、布団部屋みたいなとこだったり・・・。
めっちゃ高いとか。

その点海外に行くと、ホテルは「一部屋いくら」っていう設定。
下手すると、二人なのに、「1KING BED」みたいな部屋だったり。
「お前一人かよ?」って顔もされないし。

都市部じゃなくても、まあまあ趣のあるホテルも多いし。

なんで日本ってこういうシステムなの?
お一人様いくらで必ず2人以上で、1泊○食付き?なの?

みんな旅館でご飯必須なの?旅行は全員2人以上でいってるの?

変じゃんか?

なので、日本にはもう期待せずに、海外に行く時はできるだけ好きなとこに泊まりたいなと思う。

今行きたいのは、もしアメリカに行くことがあれば、

TWIN PEAKSで「グレートノーザンホテル」という名称で使われた、ここ。
Salish lodge&spa

まんまだもの。

うーん、でも、ここもそもそも一人で泊まる感じのとこじゃないかな。

映画「東京タワー」での黒木瞳の
「結婚して良かったと思うのは、一人で食事をしなくて済むことよ」
っていうセリフじゃないけど、旅行の時もそう思うわ。
一人じゃなければ、もっと安く良いホテルに泊まれて、食事も楽しめたかな?
って思うことがあるけど。まさにそうかも。

まあ、海外でも、サッカー見に行ったり、買い物なんかは一人のが気楽だけどね。

ってことで、来年は2泊とかでシンガポールあたりに
洋服買い出しに行こうと思ってます。

2012年8月23日木曜日

アテネ五輪(続)

ロンドン五輪で盛り上がって、熱もさめやらぬ今年の夏ですが、
前に、アテネ五輪を見に行ったくだりをちょろっと書いています。



アテネ五輪(2004年夏)というものですが、
その続きというか、続きというか付け足しみたいなものを書きます。

まず、そもそも、今回だけが男子サッカー、意外と良かった。的な感じで、
いつも毎度毎度男子サッカーは「どーせだめだろ」的な扱い。




私は、年齢限定の代表が好きなんですよ。

最近は選手間の競争も激しくなったので、以前ほどではなくなりましたが、
なんというか、部活っぽいノリ。があって、
「この仲間ともっと一緒にやりたかった」という気持ちが、
「まけて悔しい」と重なった時の感じが、ホントに「最後の青春」っていう勝手なイメージなんですよね。

で、このアテネ五輪。

谷間の世代とか言われつつ、確かに2敗はしたけれど、
その2敗とも、惜しかった訳です!
(ていうかパラグアイ戦はもうあの時のNEWキャプテンの凡ミスで・・・・)

しかもあの時まけた2チームはシルバーメダルと、ブロンズメダル取ってる訳ですよ!



で、現地で見てて、イタリア強かったけど、結構日本も頑張ってたんですよ!



そして驚いたのが、ギリシャもサッカー盛んであるのにも関わらず、
イタリアなんて隣国であるにも関わらず、
なんと、この客入り・・・





でもって、あの時のイタリアなんて、ピルロが居るんですよ!
もう「見つめられたら妊娠しちゃう!」っていうオーラのピルロですよ。

でもって「これからのイケメンFWは俺だぜイエイ」的なイケイケ度だった、
ジラルディーノも居るんですよ。


そんなイタリア代表との試合の入りが、

これ・・・。。





おいおい。

これ、試合開始前、20分くらいですね。

で、試合してる時もあんま変わんなかったですね。

試合開始前1時間半?くらいでスタジアムに行く道がこんなノリ。







チケットなんてあまりまくりでしょう。
ボランティアなんて遊んでるんだからもう。

今回のロンドンすごかったじゃないですか?

いくら、ギリシャの地方都市といっても、ねえ・・・・

まあギリシャってそういうのんびりした感じなんですわ。

どこを撮っても絵になる、絵はがきになるようなこの風景。




これでは撮りきれていないのですが、
海岸沿いに、レストランカフェラウンジがずらっと並んでるんですよ。



夜になればなるほどにぎわいを見せているんです。

確かに夜になると、続々人が集まってくるんですよ。
私は山の上の方のホテルだったので、あまり遅い時間のその光景を見てないんですが、

実は五輪の後に、とある選手と飲む機会があって、話を聞いたんですが、
夜中の2時頃がこの辺りのレストランカフェラウンジの大にぎわいのピークで、
同じ海辺のホテルに泊まってた選手としては
「夜寝れない」だそうで。

いわゆる、昼間はお洒落で静かなこのカフェラウンジが、夜中になると、
屋外クラブ化するのだそう。




でもって、いわゆる夜の店なとこもあるようで。
とてもどういうノリか内容は書けないので割愛。

正直、「どうやって、この人達生活してるんだろう?」とホントに思っちゃいましたね。

もっと観光産業を押し出せばいいのに。

良く、サントリーニとかばかりもてはやされますが、




別の小さい島々もホントにいいですよ。

前出アテネ五輪(2004年夏)の記事に書いた、VOLOSからフェリーでいった、
スコペロス島なんて、ホントにここに滞在したいくらい良かった。





面白いのが、ちょっとお土産屋を覗くと、面白い絵はがきがあって、
どうみても、若く無いアラフォーのオッサンの全裸(モザイク無し)の
仁王立ちの絵はがきとか。
(この島は、ヌーディストビーチOKらしいので)

イカを干した風景のイカアップの写真(意味わからん)

もう突っ込みどころ満載なんです。

ギリシャのニュースを聞く度に心が痛くなります。

前出アテネ五輪(2004年夏)の記事に書いたように、
ギリシャでは英語はあまり通じません。
島にいったら、ほとんど通じないと言った方が良いでしょう。

スペイン語がまあなんとかちょいと通じる?(日本でいう英語が通じるくらいのレベル0
っていう感じ。

日本からも直行便とかあれば、もっと便利なんだけど。

何度も言いますが、変に便利じゃないところに行くのが
また良い思い出になるかもしれない。

ハワイとかいくより、ギリシャに行こう。

2012年8月13日月曜日

愛と激情のフランス


先日、自分の中でNo1フェイバリット映画、Betty Blueをみてきました。

デジタルリマスター版が公開になっているので、楽しみにしていたのですが・・・

ネタバレ?(とは言わないか?)になってしまいますが、
インテグラルを見た人にはハッキリいって物足りない。

あの映画は完全版じゃないと、特に後半のベティが壊れていく過程が良くわからず。
子供への執着=のぞむものを得られない。という感覚が、わからないまま、
いきなり、ただ壊れていく気性の激しい女が描かれている感じになる。

なので、正直始めての人にはおすすめしないし、
綺麗な画像で見たいというのはあるかもしれないけれど、
なんか、はしょって切り繋いだ感は否めず、大きいスクリーンでもなかったので
少々がっかり。

しかしそうはいっても、あらためて見て
(というかDVDも持っていてすでに何十回と見ているのだけれど)
ジャン・ユーグ・アングラードってこんなにカッコ良かったっけ!?
という感覚に。

そりゃそうだ。私がこの映画を始めてみたのは20歳の時。
20歳から、外国人の30代半ばの人をみると、すごく大人に思えるけれど、
今みると、普通に恋愛対象でいける訳で・・・

この間、「汚れた血」でのミシェル・ピコリを見た時も
初めて見た当時(20歳)は「どうしてこんなオッサンに、ジュリットビノシュは夢中」っていう設定なのか?と思ったけれど、今見るとなんとなくわかるわ。

そして、やっぱり何度みても秀逸なのが、この映画のロケ地。



以前から行ってみたいと思っていたけれど、この間ググったら、
この、前半の象徴的なバンガローの風景のある土地が南フランスのGruissanというところで、
なんと、私が以前フランスW杯で、良くわからないままたどりついた、
Sète Balaruc Les Bains, というところの近くっぽい上、地形も似ている!


ここに行った時に目が覚めて、街を歩いていて、
「ベティブルーの世界だ・・・」と思ったほど。

やっぱり近場だったんだ。と。

そして後半のピアノ店のあの街は、まさにフランスのど真ん中の、
「これぞただしい欧州の小さい街」っていうような
Marvejolsという街らしい。

うーん、行きたくなってきた。

この映画は、とにかく夏のこの季節に、BGMならぬ、BGVとして流し見するだけでも良い。

美しいフランスの風景と、Gabriel Yaredの音楽。
それにテキーラ・ラピド。で一気にフランスに心が飛べる感じ。

あの、向かいあってピアノを弾くシーン、

車のボンネットの上に座って「ケツ(アソコ)をあっためてんの」と挑発するシーン
(デジタルリマスター版ではカットされてる)

バンガローにペンキを塗るシーンや、
綺麗な丘の上から、彼女のバースディを祝って、愛し合う場面。

どれもこれも素敵で、単なる激情する恋愛の物語ではないのが、
この映画の人気の秘密。

彼の才能を信じて、自分のささいな幸せを夢見るという、
女性としての原点のような恋愛は、
今のこの現代の世界では、なかなか得ることができない人の方が多いのかも。

だから映画の中の熱情に憧れて、リアルの世界をしばし忘れたい人が、
こんなにもいるのかな。



2012年8月3日金曜日

リアリティと曖昧さと。

久々に映画レビュー。


もう過去に何度も見た「髪結いの亭主」
好きな映画をあげろと言われたら、必ず入れる作品なのだけれども、
先日WOWOWで放送していたので、録画して久々に鑑賞。

この映画を知っている人は、突っ込みどころ満載なことはわかっていると思う。

普通なら、通報犯罪レベルなんじゃないか?という
ヘンテコな愛の形をロマンチックな官能でくるんで、
心地よい芸術にしあげるのが「ルコント監督のマジック。」

J・ロシュフォールが、スペイン代表監督のデルボスケにやっぱり似てるな。とか、
そんなことを考えつつ、
あのまたヘンテコな音楽の魔法にかけられて、
終わった後の、何故か残る爽快感みたいなものはなんだろうかと・・・・

 ネタバレになってしまいますが、この映画は「死」を持って愛を昇華させます。
ルコント作品は、

「愛しすぎてるからこそ、それを収束させたくない。
死によってその愛を継続させる」

というものが結構多く、この作品はまさにその代表作。

私は、そもそも、日本のドラマでも、
「死」というもので物語を終わらせたり、
それを元に話が作られるものが好きじゃない。

どんなにみっともなくても、生きていてこそ、
収束していくその愛の先に、何を掴めるのか?を知るために
歩んで行く事こそが恋愛だと思う訳なのだけど。

日本や韓国のドラマや映画は、
なんでもかんでも死なせて簡潔させるのが多いと思う。

なんでも死なせりゃいいってもんじゃないのよ。

でも、自分の好きなフランス映画も、「死」によって、
その行き過ぎた愛をくるんでしまっているが多い。

ベティ・ブルーもそうだ。

映画の中で、ほんとに主人公が「愛と死」を引き換えにしてるような感覚は、
「死」によって終わらせるような単純なものじゃなく、
「愛と狂気」を「死」と引き換えてるような感じかも。

マルホランドドライブもそうだったな。

だから、ちょっと「狂ってる?リアルじゃない?」くらいの思いが無いと
物語として「死」に昇華できないできないことを
こういう映画を撮る監督達はわかっているんだと思う。


この映画は、店を持つ事になった背景や、店の客などの些細な会話とかはすごくリアル。
そして「亭主」側の子供時代もリアル。
けれど、それ以外が全て曖昧で、「亭主」は今までどうやって生きてきたのか?とか、
彼女の過去などは全くもって曖昧。

舞台になる「店」と脇役の「客」だけがリアルで、それ以外は主役はあくまでも
ファンタジーで狂気があるけれど、

その絶妙な組み合わせこそが、唐突なラストが有っても
何か妙な後味の良さみたいなものを残す要因なのかもしれない。

でもやっぱり、死んでもかまわないほど愛してしまった相手でも、
生きていてこそ、その先があるのだと思うから、
「髪結い〜」や「ベティ・ブルー」レベルの映画や作品が撮れないなら、
簡単に、「死によって愛を終わらせる」作品は撮らないで欲しいね。



2012年7月10日火曜日

04年シンガポール

ドイツワールドカップの予選試合で、 2004年、シンガポールに行って参りました。

マレーシア、タイには行ったことがあり、
シンガポールは、以前ジョホールバルにいった時に空港だけ使ったので、
初めての感じがしませんでしたが、
実は始めて。



友人は翌日にバンコク経由で来て、現地でジョインする予定だったので、
私だけ先に入ってゆっくりショッピングなどを楽しみました。

空港についた時の、あの東南アジア独特の湿気と匂いが
良いんですよね・・。

ああ、これこれ。っていう感じで、結構好きです!



しかもシンガポールは超都会。と聞いていたので、
都会の外国大好きなので、楽しみにしていました。

ホテルはSWISSOTEL THE STAMFORD
これが便利な場所で、地下鉄駅にもマーライオンにも近く、なんと
百貨店直結!(ホテルの3Fあたりから百貨店にいけるという、
買い物してはホテルの部屋に置いてまた買い物・・・という女性にはたまらない場所)

私はそんなに・・・・買わなかったですが、後からきた友人知人は、1フロアで数十m移動するのに、1時間かかるほど物色し、友人は「1年分のワードロープ」を(旦那さんに内緒だわ)と言って買って帰りました。

いやー、まあ安いし、英国の百貨店が入っていたので、デザインも良くてサイズもいっぱい!

正直、またシンガポールにショッピングにだけ行きたいという感じですね。

街中の建物も独特。
ドリアン?型の建物とか。


とにかくすごく街は綺麗でスタイリッシュです。
好きな感じです。





スタジアムに行くと、ちょっとばかり東南アジアな雰囲気を感じました。



実はこの試合は、なんか他の何かの試合の関係で、競技場が「学校のグラウンド?」みたいな少人数しか収容できない場所に変更になってしまい、
6000人程度しか入れないスタジアムでした。




チケットのゲットも大変だったようですが、
そこは、まあ特殊ルートをたどってゲット。

もうゴール裏がすぐにフェンスというような、ホントに公園内のスタジアムって感じです。



試合は格下のシンガポール相手に大苦戦。

藤田俊哉選手のゴールでなんとか勝ったものの・・・
ナカータさんはかなりおこっていた試合でした。



ただ、東南アジアでの予選は観光兼ねられるので大好きです。
最近は中東が多いので東南アジアの試合少ないですが、
また試合絡みで行きたいですね。




昼間はまったりと近所のホテルなども行って優雅に散策・・・
いや、買い物三昧でした!

結構豪州の洋服のブランドも入っていたり、
なかなか洋服も面白いお洒落なものを買えました。

食べ物も東南アジアっぽいフードコートや、高級料理まであって、
英国文化になっているので、紅茶やお菓子も美味しいし、
シンガポール良いですねー。
今は羽田からも便が出ているので、ホントに2泊でちょっと買い物に・・って行きたいところです。