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2012年10月16日火曜日

運命は人を変える?



先日こんな芸能ニュースが出ていました。
そして、昨日放送がありましたね。


正直見た感想としては、
「思ってたより良かった。忠実にリメイクしてて、
完全に原作を無視した上、マドンナ役が貧相だったディパーテッドよりは良い。」

実際私もこの作品を見た時に、日本でリメイクするなら誰が良いかな?と思ったほど。

しかし、2つミスキャスト?が。

香川照之がアンディ・ラウのやってた役を!?
(別に香川照之が悪い訳じゃないけれど、ちょっとイメージが違う)
しかも、気のせいか「目張りはいってる?」っていう感じな上、
なんか肌が焼けてて、「え?エリート警官の役にはちょっと」感が否めず・・・

さーらーに、ウォン警視役が角野卓造さん!?
オリジナルのイメージだと、石橋凌とか。もうちょっとシブいイメージなんですわ。

「角野卓造じゃねえよ!」
って、もう香川照之&角野卓造ときたら、
正しい日本人としては、あのおなじみの曲が頭の中を
「ちゃらららららら〜〜らら〜〜〜ん」と流れるじゃないですか?
もう、いつ、えなりとかピン子が出てくるのかと、
いやー、すり込みイメージって恐ろしいですよね・・・。

そしてチビノリダーが「ラーメン屋」を連発するので、
もうここは幸楽か!?っていう錯覚。

さらに、西島さんとチビノリダーが一緒に住んでいる設定の
港沿いのビルの上にあるほったて小屋にいたっては。
「美味しんぼの山岡史郎宅?」という、
ちょっとちょっとー。そんな物件どこで扱ってるの!?という、
憧れの「ビルの上のほったて小屋部屋」ではありませんか?

うーむ。オリジナルの大ファンとしては、
突っ込みどころは少々あったものの、
全体としては「忠実にリメイクしてて思ったより良かった」
な訳です。

小日向さんも、「一見超いい人そうなのに、実は超悪」っていう役に
ぴったりだったし。(オリジナルのイメージだと、本当は鶴瓶さんとかが良いのかも。)
チビノリダーも、オリジナルのキョンの役(ちょっとオバカだけど良い奴)は
かなりピッタリ。

そーしーーて。
西島秀俊さんが、めちゃくちゃカッコよかった。
いやーーー。もう昨日は
「彼に抱かれたい」
「あの腕で抱いて」
「和久井映見だと?お呼びじゃないね。」
と思いながら見ていた女性陣が続出だったはず。

ネット上でも「上腕二頭筋がヤバい」「身体が素晴らしい」と
もう男性も萌え萌えな訳です。
あれならオリジナルのトニー・レオンに負けていません。

まあ難をいえば、ちょっとマドンナ役である和久井映見との距離感が
いきなり近すぎたかなー。
オリジナルは、もうちょっと距離感を持ちつつ、あんなすぐ飯食おうとか、
部屋上がったりとか、結婚とか言い出さない。シャンパンとか持ってこない。
もうちょっと距離を保って曖昧な関係になってる方が、
話に深みも増したと思うんだよね。

オリジナルだと、あの役は、日本でもおなじみの「ケリー・チャン」が演じていて、
緊迫した話の中、見ている方も唯一の癒しどころだったはず。
あの話の中では、ノー天気で明るい役どころ。
でもそれが、癒しになるという設定だったから、ちょっと和久井映見では、
「何故あんな風にいきなりアプローチ?」
っていう意味が良くわからない・・・

まあ、そんなことを言い出したら、マリー(オリジナルでは運命の女である)
の存在も無いとか・・キリが無いんだけれど。


で、そもそもこのオリジナルのインファナル・アフェア。
ホントに良いんです。
3部作のDVDを所持していますが、どれもホントに最高なんですよ。

本編ともいえる1と(これが今回2回に分けてリメイクされている)


主人公二人の若い時を描いた「無間序曲」


そして本編のその後を描いた「終極無間」


そもそも、アンディ・ラウとトニー・レオンが競演してる時点で、
超豪華!!
ハードボイルドジャンル分けされることが多いですが、
この作品は、運命の女に翻弄される男の話でもあって、
完全にラブストーリー。

何を信じて何を裏切るか?そして、最後まで翻弄される運命の女「マリー」
で締めくくられてて、
ホントに深い話になってる。

ハリウッドでも「ディパーテッド」という作品として、
デカプリオ、マットデイモン、ジャック・ニコルソンという超豪華メンバーで
リメイクされていたけれど、
インファナルアフェアが100の出来だとしたら、
ディパーテッドは20くらい。

そのくらい違う。本作が良すぎるって感じ。
しかもこのリメイク、マーク・ウォールバーグまで出てて、ホントに超豪華メンバーなのに、主人公二人の間で心揺れる、女性ヒロインがいやー貧相で微妙。



なんで、このヒロインにスカヨハとか、アン・ハサウェイとかそういうのを使わなかったんだろう?なんでここをケチったのかホントに謎。

ハリウッドリメイクは内容も、本作の1〜3までをくっつけて一緒にしちゃった感じ。
終わりも「えーーーー!?」っていう・・。

本作インファナルアフェアは、アジアのちょっと湿った怪しいいかがわしい感じと、
香港ならではの超都会な雰囲気があいまっていい。
うん、これはやっぱりアジアが舞台だからこそ、
それの良さが出てるんだと思う。

本当にオリジナルは、素晴らしい作品で、映像も美しい。
あの冒頭と最後のスピーカー屋のシーンとか、ホントに良い。

でも、この3作の中でも一番いいのは、
肝心のアンディとトニー・レオンが出ていない、「無間序曲」
これはホントにこれだけでも素晴らしい作品。
フランス映画とか好きな人は好きなんじゃないかな?


フィルムノワールっぽい美しい映像と、ディープでエグい話。
エディソン・チャンとショーン・ユーがめちゃくちゃ良いんだわ。

この「無間序曲」でわかったのは、この映画はマフィアの世界を描いているけれど、
なんだか品があるんだよね。

だからこの作品が美しいんだと思う。

「運命は人を変えるけど、人は運命を変えられない」
っていう台詞があるけれど、本当にそうだなと思う。


この間、マツコがテレビで言ってた
「自分は人生のステージの中で、
その時たまたま与えられたポジションで、
自分のすべきことを一生懸命まっとうするだけ。」といっていたけれど、
その流れに身を任せられなかった人達は、本当に大変。

っていうのが「インファナル・アフェア」
昨日のリメイク見て面白いと思った方は、

ホントに原作の3部作もすごい作品なのでおすすめです。