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2013年10月6日日曜日

忘却はより良い前進を生むのか?

ミシェル・ゴンドリー作品の「うたかたの日々」が公開になったので、
先日、久々に同監督作品のエターナル・サンシャインを鑑賞。





久々に見たけれど、やっぱりいいよね。
ケイト・ウィンスレッドは好きな女優さんだし。
ジム・キャリーもこの映画では他の作品と全然違って、
押さえた演技がすごく良い。

そして、「どうしてこれがヒロインなのか謎」とスパイダーマンの時に思った、
キルスティン・ダンストが、この映画だとなんだかめちゃくちゃカワイイ。

うーん、でもなんでスパイダーマンではヒロインだったんだろうか・・・。
今だに謎。女優ってすごい。

ホントは、新作の「ムードインディゴ・うたかたの日々」を
見てから書こうと思ったのだけれど、
なんともタイムリーなニュースを見たので、
思わず書いてしまった。

マウスの脳で「偽の記憶を形成」というニュース。

元々、虐待や事件などの記憶を消すために、
似たようなことはすでに行われていたのだと思うけれど、
このエターナル・サンシャインでの、記憶除去手術が、
決してSFまがいの出来事ではなく、
実際に普通に世の中で当たり前のように実用化する可能性も出て来たのかなと、
思ってしまった。

このエターナル・サンシャインの中での「記憶除去手術」は、
結構リアルで、妙なSF映画のように、いきなり薬だとか、
頭に何か電流を流して・・・っていう突拍子も無い方法ではなく、
実際に、「忘れたい事柄」を患者?の口から聞き出し、録音し、
思い出の品などを全て集めて・・・っていう方法がアナログ感もあってリアルで、
この映画を最初に見た時も、
「近い将来ホントにこういう病院が普通にでてきそう。」と思ったものなのだ。

そういえば、中山美穂主演の「眠れぬ森」ってドラマも、中山美穂は、
幼い頃の家族殺害事件の衝撃的で不幸な記憶を、
催眠療法で封印されて忘れている。という話だった。
実際に重度の不幸な経験などは、本当に、記憶を消してしまった方が、
身体にもその人の将来のためにも良いのではないかと思ったりする。

監禁されたり、レイプや、犯罪に巻き込まれたり、イジメ...
そういう経験はトラウマになって、
将来、社会人になった時の人格にも影響する場合は、
特定の記憶を消すという方法があれば、違った明るい人生をおくることができるのではないか?と思ったりする。

当然、この映画のように、短絡的に恋愛の記憶を消すということは、
そんなに簡単に近い将来行われないことかもしれないけれど、
でも、実際に、恋愛の苦い記憶や、思い出したくない過去を引きずって
その後の恋愛に影響するのであれば、
少子高齢化を防ぐためにも、こういう治療があってもいいのかもしれない。

けれど、その恋愛の記憶を消されても、もう一度同じ人に巡り会って、
やっぱり好きになってしまう。という気持ちもわかる。

そういえば、漫画のキャッツアイの終わり方がそうだったね。


「もう一度、彼女と恋愛できる」



この映画にあった、
「忘却はより良い前進を生む」

結局最後はこの言葉は否定されたけれど、

実際にはそうなんだと思う。それが理想。

人には忘れたいことが必ず一つはあって、
それを忘れられるほどの「より良い時」を作れる人になれるのが理想なんだろうな。

でも、なかなかそうなれない。

人生は難しい。。