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2012年8月23日木曜日

アテネ五輪(続)

ロンドン五輪で盛り上がって、熱もさめやらぬ今年の夏ですが、
前に、アテネ五輪を見に行ったくだりをちょろっと書いています。



アテネ五輪(2004年夏)というものですが、
その続きというか、続きというか付け足しみたいなものを書きます。

まず、そもそも、今回だけが男子サッカー、意外と良かった。的な感じで、
いつも毎度毎度男子サッカーは「どーせだめだろ」的な扱い。




私は、年齢限定の代表が好きなんですよ。

最近は選手間の競争も激しくなったので、以前ほどではなくなりましたが、
なんというか、部活っぽいノリ。があって、
「この仲間ともっと一緒にやりたかった」という気持ちが、
「まけて悔しい」と重なった時の感じが、ホントに「最後の青春」っていう勝手なイメージなんですよね。

で、このアテネ五輪。

谷間の世代とか言われつつ、確かに2敗はしたけれど、
その2敗とも、惜しかった訳です!
(ていうかパラグアイ戦はもうあの時のNEWキャプテンの凡ミスで・・・・)

しかもあの時まけた2チームはシルバーメダルと、ブロンズメダル取ってる訳ですよ!



で、現地で見てて、イタリア強かったけど、結構日本も頑張ってたんですよ!



そして驚いたのが、ギリシャもサッカー盛んであるのにも関わらず、
イタリアなんて隣国であるにも関わらず、
なんと、この客入り・・・





でもって、あの時のイタリアなんて、ピルロが居るんですよ!
もう「見つめられたら妊娠しちゃう!」っていうオーラのピルロですよ。

でもって「これからのイケメンFWは俺だぜイエイ」的なイケイケ度だった、
ジラルディーノも居るんですよ。


そんなイタリア代表との試合の入りが、

これ・・・。。





おいおい。

これ、試合開始前、20分くらいですね。

で、試合してる時もあんま変わんなかったですね。

試合開始前1時間半?くらいでスタジアムに行く道がこんなノリ。







チケットなんてあまりまくりでしょう。
ボランティアなんて遊んでるんだからもう。

今回のロンドンすごかったじゃないですか?

いくら、ギリシャの地方都市といっても、ねえ・・・・

まあギリシャってそういうのんびりした感じなんですわ。

どこを撮っても絵になる、絵はがきになるようなこの風景。




これでは撮りきれていないのですが、
海岸沿いに、レストランカフェラウンジがずらっと並んでるんですよ。



夜になればなるほどにぎわいを見せているんです。

確かに夜になると、続々人が集まってくるんですよ。
私は山の上の方のホテルだったので、あまり遅い時間のその光景を見てないんですが、

実は五輪の後に、とある選手と飲む機会があって、話を聞いたんですが、
夜中の2時頃がこの辺りのレストランカフェラウンジの大にぎわいのピークで、
同じ海辺のホテルに泊まってた選手としては
「夜寝れない」だそうで。

いわゆる、昼間はお洒落で静かなこのカフェラウンジが、夜中になると、
屋外クラブ化するのだそう。




でもって、いわゆる夜の店なとこもあるようで。
とてもどういうノリか内容は書けないので割愛。

正直、「どうやって、この人達生活してるんだろう?」とホントに思っちゃいましたね。

もっと観光産業を押し出せばいいのに。

良く、サントリーニとかばかりもてはやされますが、




別の小さい島々もホントにいいですよ。

前出アテネ五輪(2004年夏)の記事に書いた、VOLOSからフェリーでいった、
スコペロス島なんて、ホントにここに滞在したいくらい良かった。





面白いのが、ちょっとお土産屋を覗くと、面白い絵はがきがあって、
どうみても、若く無いアラフォーのオッサンの全裸(モザイク無し)の
仁王立ちの絵はがきとか。
(この島は、ヌーディストビーチOKらしいので)

イカを干した風景のイカアップの写真(意味わからん)

もう突っ込みどころ満載なんです。

ギリシャのニュースを聞く度に心が痛くなります。

前出アテネ五輪(2004年夏)の記事に書いたように、
ギリシャでは英語はあまり通じません。
島にいったら、ほとんど通じないと言った方が良いでしょう。

スペイン語がまあなんとかちょいと通じる?(日本でいう英語が通じるくらいのレベル0
っていう感じ。

日本からも直行便とかあれば、もっと便利なんだけど。

何度も言いますが、変に便利じゃないところに行くのが
また良い思い出になるかもしれない。

ハワイとかいくより、ギリシャに行こう。

2012年8月13日月曜日

愛と激情のフランス


先日、自分の中でNo1フェイバリット映画、Betty Blueをみてきました。

デジタルリマスター版が公開になっているので、楽しみにしていたのですが・・・

ネタバレ?(とは言わないか?)になってしまいますが、
インテグラルを見た人にはハッキリいって物足りない。

あの映画は完全版じゃないと、特に後半のベティが壊れていく過程が良くわからず。
子供への執着=のぞむものを得られない。という感覚が、わからないまま、
いきなり、ただ壊れていく気性の激しい女が描かれている感じになる。

なので、正直始めての人にはおすすめしないし、
綺麗な画像で見たいというのはあるかもしれないけれど、
なんか、はしょって切り繋いだ感は否めず、大きいスクリーンでもなかったので
少々がっかり。

しかしそうはいっても、あらためて見て
(というかDVDも持っていてすでに何十回と見ているのだけれど)
ジャン・ユーグ・アングラードってこんなにカッコ良かったっけ!?
という感覚に。

そりゃそうだ。私がこの映画を始めてみたのは20歳の時。
20歳から、外国人の30代半ばの人をみると、すごく大人に思えるけれど、
今みると、普通に恋愛対象でいける訳で・・・

この間、「汚れた血」でのミシェル・ピコリを見た時も
初めて見た当時(20歳)は「どうしてこんなオッサンに、ジュリットビノシュは夢中」っていう設定なのか?と思ったけれど、今見るとなんとなくわかるわ。

そして、やっぱり何度みても秀逸なのが、この映画のロケ地。



以前から行ってみたいと思っていたけれど、この間ググったら、
この、前半の象徴的なバンガローの風景のある土地が南フランスのGruissanというところで、
なんと、私が以前フランスW杯で、良くわからないままたどりついた、
Sète Balaruc Les Bains, というところの近くっぽい上、地形も似ている!


ここに行った時に目が覚めて、街を歩いていて、
「ベティブルーの世界だ・・・」と思ったほど。

やっぱり近場だったんだ。と。

そして後半のピアノ店のあの街は、まさにフランスのど真ん中の、
「これぞただしい欧州の小さい街」っていうような
Marvejolsという街らしい。

うーん、行きたくなってきた。

この映画は、とにかく夏のこの季節に、BGMならぬ、BGVとして流し見するだけでも良い。

美しいフランスの風景と、Gabriel Yaredの音楽。
それにテキーラ・ラピド。で一気にフランスに心が飛べる感じ。

あの、向かいあってピアノを弾くシーン、

車のボンネットの上に座って「ケツ(アソコ)をあっためてんの」と挑発するシーン
(デジタルリマスター版ではカットされてる)

バンガローにペンキを塗るシーンや、
綺麗な丘の上から、彼女のバースディを祝って、愛し合う場面。

どれもこれも素敵で、単なる激情する恋愛の物語ではないのが、
この映画の人気の秘密。

彼の才能を信じて、自分のささいな幸せを夢見るという、
女性としての原点のような恋愛は、
今のこの現代の世界では、なかなか得ることができない人の方が多いのかも。

だから映画の中の熱情に憧れて、リアルの世界をしばし忘れたい人が、
こんなにもいるのかな。



2012年8月3日金曜日

リアリティと曖昧さと。

久々に映画レビュー。


もう過去に何度も見た「髪結いの亭主」
好きな映画をあげろと言われたら、必ず入れる作品なのだけれども、
先日WOWOWで放送していたので、録画して久々に鑑賞。

この映画を知っている人は、突っ込みどころ満載なことはわかっていると思う。

普通なら、通報犯罪レベルなんじゃないか?という
ヘンテコな愛の形をロマンチックな官能でくるんで、
心地よい芸術にしあげるのが「ルコント監督のマジック。」

J・ロシュフォールが、スペイン代表監督のデルボスケにやっぱり似てるな。とか、
そんなことを考えつつ、
あのまたヘンテコな音楽の魔法にかけられて、
終わった後の、何故か残る爽快感みたいなものはなんだろうかと・・・・

 ネタバレになってしまいますが、この映画は「死」を持って愛を昇華させます。
ルコント作品は、

「愛しすぎてるからこそ、それを収束させたくない。
死によってその愛を継続させる」

というものが結構多く、この作品はまさにその代表作。

私は、そもそも、日本のドラマでも、
「死」というもので物語を終わらせたり、
それを元に話が作られるものが好きじゃない。

どんなにみっともなくても、生きていてこそ、
収束していくその愛の先に、何を掴めるのか?を知るために
歩んで行く事こそが恋愛だと思う訳なのだけど。

日本や韓国のドラマや映画は、
なんでもかんでも死なせて簡潔させるのが多いと思う。

なんでも死なせりゃいいってもんじゃないのよ。

でも、自分の好きなフランス映画も、「死」によって、
その行き過ぎた愛をくるんでしまっているが多い。

ベティ・ブルーもそうだ。

映画の中で、ほんとに主人公が「愛と死」を引き換えにしてるような感覚は、
「死」によって終わらせるような単純なものじゃなく、
「愛と狂気」を「死」と引き換えてるような感じかも。

マルホランドドライブもそうだったな。

だから、ちょっと「狂ってる?リアルじゃない?」くらいの思いが無いと
物語として「死」に昇華できないできないことを
こういう映画を撮る監督達はわかっているんだと思う。


この映画は、店を持つ事になった背景や、店の客などの些細な会話とかはすごくリアル。
そして「亭主」側の子供時代もリアル。
けれど、それ以外が全て曖昧で、「亭主」は今までどうやって生きてきたのか?とか、
彼女の過去などは全くもって曖昧。

舞台になる「店」と脇役の「客」だけがリアルで、それ以外は主役はあくまでも
ファンタジーで狂気があるけれど、

その絶妙な組み合わせこそが、唐突なラストが有っても
何か妙な後味の良さみたいなものを残す要因なのかもしれない。

でもやっぱり、死んでもかまわないほど愛してしまった相手でも、
生きていてこそ、その先があるのだと思うから、
「髪結い〜」や「ベティ・ブルー」レベルの映画や作品が撮れないなら、
簡単に、「死によって愛を終わらせる」作品は撮らないで欲しいね。